眼科学教室について

教授挨拶

東京大学医学部 眼科学教室 相原 一 教授

東京大学医学部
眼科学教室

相原 一 教授

東京大学医学部眼科学教室は1889年からの120年以上の歴史を持つ教室です。眼科学は人間の情報の約7割を占める視覚情報を保つための重要な学問であり、現代の高齢化社会では非常に重要です。眼は小さな臓器ですが、眼科学は非常に多様性に富む、現象、疾患を扱う学問であり、様々な研究アプローチの方法があり、医学分野だけでなく、工学理学部あるいは社会学との連携も多くなされています。そのため、その奥深さは眼科学教室に入って何年経っても感心させられるものがあり、医科学の発展と共に益々眼科学のフィールドは広がっているのが現状です。当教室は、眼科学全分野にわたる疾患を扱い、それぞれ専門外来においてエキスパートが最新の医療を提供しています。また、研究では東京大学の環境を生かし、科、部門、学部を越えての連携が盛んです。教育面でも多くの教室員、40以上の関東のみならず全国の関連病院にて、臨床研修を行い、多くの眼科医を育成しています。

私は幼少時から自然が大好きでただの虫採り少年でしたが、未だに海に山に世界中に出かけては、自然界と世界に対し広い視野を持って興味を広げて過ごしています。もちろん「みる」ことによって自分が成り立っているだけでなく、「みる」ことを通して得られたことから、多くの患者の「みる」機能を維持あるいは回復させる眼科の仕事に誇りを持っています。

東京大学医学部眼科学教室は下記のような理念を持って、日本から世界に発信できる仕事を目指して頑張って行きたいと思っています。

理念図

「みる=視る、見る、観る、診る、看る、覧る」ことの大切さ

我々は幸いにも生を受けて成長と共に「視る」機能を授かりました。しかし、ただそれは光を受けてものをとらえる権利を得ただけです。もちろん健康でないと「視る」ことはできませんが、漠然と「視る」のは誰でも出来ます。

しかし、知能と共に「見る」ことで感じて判断するのです。教育を受けて、知識を得て、自ら意識して判断して「見る」ようになります。

そして興味があればもっと「観る」ようになります。知識を元に「観る」ことで疑問を持って医学を掘り下げ研究し、想像する動機が生まれます。

我々医者は、臨床家として患者をしっかり「診る」ことで謙虚に病気を学ぶことと同時に、人として「看る」必要があります。医術と人間性を備えた診療が「診る」「看る」ために重要です。

そしてまた眼科だけではなく社会全体を良く「覧る」広い視野が重要です。決して一人では仕事は出来ません。社会の中の一人として教室、病院、組織、地域を広く見渡して自らを判断する必要があります。また眼科以外のフィールドからの知識も必要です。広い視野を持って過ごすことが重要です。

これら6つの「みる」を、バランス良く獲得維持することで良い人材育成が出来ると考えています。これを教室運営に当たっての教育方針とし、多くの素晴らしい医療人を日本に世界に輩出することを教室員全員で目指します。